2014年9月5日金曜日

刑罰と罪と人間

『虚ろな十字架』(東野圭吾 著/光文社 刊)を読みました。

ある日、主人公の中原は知り合いの刑事から、離婚した元妻が強盗に遭い、殺害されたという旨を知らされます。
彼は、事件の詳細を知るにつけ、それがただの強盗殺人だとは思えなくなり、フリーライターだった元妻が残してくれた手がかりをもとに、事件を独自に調べていきます。

物語のポイントは、人は自らが犯してしまった罪をどのように償えばいいのか、また法治国家は罪人たちにどのような償わせかたをさせるべきなのか、という点です。

法治国家では償いかたを本人が決めることはできません。必ず他人が決めます。
それゆえに、刑が意味をなさない場合も。
そんなときに被害者遺族はその事実にどう向き合えばいいのでしょうか。
この小説では、刑罰と罪と人間を角度を変えつつ見つめいきます。
きっと答えを出すことが重要なのではなく、考えることが大切なのでしょう。